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訪問介護事業の立ち上げを検討する経営者様へ:法人設立前に確認すべき重要ポイントと具体的な進め方

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2026.06.24
  • 法務・リスク管理
  • 総務の助っ人ラボ
  • 許認可

この記事の監修

社会保険労務士 行政書士 公認 不動産コンサルティングマスター

松原 元

平成23年12月に社会保険労務士登録、平成25年5月に行政書士登録し、ダブルライセンスで労務・社会保険関係から建設業、宅建業、産廃等の 許認可の取得・維持までをワンストップで対応可能。資金繰りのサポートも行っており、200件以上の融資支援実績を持つ。

目次

「利用したい人がいるので、まず会社を作りたいんです。」

会社設立のご相談で、このようなお話を伺うことは少なくありません。特に、訪問介護事業を始めたいと考える経営者様からは、「知人から、会社を作れば介護事業は始められると聞いたので、急いで法人を設立したい」というお声もいただきます。

しかし、当事務所では、このようなご相談をいただいた際、すぐに会社設立の手続きを進めることは原則としてありません。なぜなら、この問題の本質は会社を設立することではなく、「その事業が制度上、現実に実現できるのか」という点にあるからです。

従業員30名までの中小・零細企業においては、経営者様ご自身や少人数の事務担当者様が、事業立ち上げに必要なさまざまな業務を兼任されていることと存じます。時間も資金も限られる中で、無駄な手続きや手戻りを避けるためにも、まずは事業の核となる部分をしっかりと確認することが重要です。

本記事では、訪問介護事業の立ち上げを検討されている経営者様が、会社設立よりも先に確認すべき重要ポイントと、具体的な進め方について、社会保険労務士・行政書士の両視点から分かりやすく解説いたします。遠回りに見えるかもしれませんが、結果としてそれが最も確実で効率的な道となるはずです。

目次

1. 訪問介護事業を始める経営者様が陥りやすい「会社設立先行」の落とし穴

「会社を作れば、すぐに事業を始められる」という誤解は、多くの経営者様が抱きがちなものです。しかし、特に許認可が必要な事業においては、会社設立と事業開始の間に大きな隔たりがあることを理解しておく必要があります。

1.1. 事業開始への誤解:法人設立と許認可は別のプロセス

法人を設立する行為は、事業を行うための「器」を作ることに過ぎません。定款を作成し、登記を行うことで会社法人として法的に存在することになりますが、それだけでは特定の事業、特に訪問介護のような許認可が必要な事業をすぐに開始できるわけではありません。

訪問介護事業の場合、介護保険サービスとして事業を行うためには、都道府県知事(または市町村長)から「指定」を受ける必要があります。この「指定」を受けるためには、介護保険法及び関連法令で定められた厳しい人員基準、設備基準、運営基準などを満たさなければなりません。会社設立とこの「指定申請」は全く別の手続きであり、通常は指定申請の方がはるかに多くの準備と時間を要します。

1.2. 具体的な失敗事例から学ぶ

過去に当事務所にご相談いただいたケースでは、以下のような状況がございました。

ある経営者様は、ご自身の知り合いに利用者がいるため、来月からでも訪問介護事業を始めたいと考え、合同会社の設立を急がれていました。しかし、詳しくお話を伺うと、介護資格を持った従業員は未確保、事務所も決まっておらず、訪問介護事業の指定申請制度自体をご存じない状況でした。「会社を作れば行政から許可が出る」と誤解されていたため、法人設立手続きを優先しようとされていましたが、このままでは会社だけが先にできてしまい、事業は一向に始められない状況に陥る可能性がありました。

このように、「利用者がいるから急ぎたい」という気持ちが先行し、「とりあえず会社を作る」という選択をしてしまうと、以下のような問題に直面する可能性があります。

  • 資金だけが減少する: 会社を設立すれば、登記費用や税理士顧問料などの固定費が発生し始めます。事業が開始できないまま費用だけがかさみ、貴重な創業資金が目減りしていくことになります。
  • 開業予定が大幅に遅れる: 事業開始に必要な許認可の要件を満たせないため、計画していた開業時期に間に合わず、利用者様や関係者との信頼関係に影響が出る可能性があります。
  • 関係者との認識のずれ: 出資者や共同経営者との間で、会社設立と事業開始のタイミングや準備状況に関する認識のずれが生じ、後のトラブルに発展するリスクもあります。

このような状況を避けるためにも、まずは事業の実現可能性をしっかりと見極めることが不可欠です。

2. 訪問介護事業開始の前に必ず確認すべきこと

訪問介護事業を成功させるためには、法人設立の前に、以下の点を徹底的に確認し、準備を進めることが重要です。

2.1. サービス内容の明確化:介護保険サービスか、自費サービスか?

一言で「訪問介護」と言っても、提供するサービスの内容によって、必要な手続きや要件が大きく異なります。大きく分けて「介護保険サービス」と「自費サービス」の2種類があります。

2.1.1. 介護保険サービス(指定訪問介護)の要件

介護保険サービスとして訪問介護を提供する場合は、都道府県知事(または市町村長)からの「指定」を受ける必要があります。この指定を受けると、利用者様は介護保険制度を利用してサービスを受けられるため、事業所の需要は高まります。しかし、その分、以下のような厳しい要件を満たす必要があります。

  • 人員基準: サービス提供責任者、訪問介護員(ホームヘルパー)などの資格保有者の配置が必要です。
  • 設備基準: 事務室、相談室などの設備要件があります。
  • 運営基準: サービス提供に関する詳細なルール(記録、苦情処理、緊急時対応など)が定められています。

これらの基準は、介護保険法(e-Gov法令検索:介護保険法)や、厚生労働省令である「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」(平成十一年厚生省令第三十七号)(e-Gov法令検索)で詳細に規定されています。

2.1.2. 自費サービス(生活支援サービス)の特徴

介護保険の適用外で、利用者様が全額自己負担する「自費サービス」として訪問介護(またはそれに準ずる生活支援サービス)を提供する場合は、原則として介護保険法上の「指定」は不要です。例えば、買い物代行、家事援助、安否確認など、比較的自由なサービスを提供できます。

メリットとしては、指定申請の手間や要件がないため、比較的早く事業を開始できる点です。ただし、利用者様の金銭的負担が大きいことから、需要を見極めることが重要です。また、介護保険サービスと誤解されないよう、広告表示などにも注意が必要です。

2.2. 指定申請の重要性と主要な要件

介護保険サービスとして訪問介護事業を行う場合、最も重要な手続きが「指定申請」です。この指定申請は、行政書士の専門分野の一つであり、複雑な書類作成と行政機関との調整が伴います。主要な要件は以下の通りです。

2.2.1. 人員基準

指定訪問介護事業所には、以下の職種を配置する必要があります。(「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」第5条より)

  • 管理者: 常勤で専従の管理者を1名配置します。事業所の管理業務全般を担います。
  • サービス提供責任者: 常勤で専従のサービス提供責任者を配置します。その配置数は、利用者数に応じて異なりますが、原則として利用者数40人につき1人以上とされています(同規則第5条第3項)。介護福祉士などの資格が必要です。
  • 訪問介護員等: 訪問介護サービスを提供する職員(ヘルパー)です。常勤換算方法で2.5人以上を配置する必要があります(同規則第5条第4項)。介護職員初任者研修修了者など、一定の資格が必要です。

これらの人員は、開業時までに確保されている必要があります。

2.2.2. 設備基準

事業所には、以下の設備を備える必要があります。(「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」第6条より)

  • 事務室: 事務処理を行うためのスペースが必要です。
  • 相談室: 利用者様やそのご家族との相談に応じるためのスペースで、プライバシーに配慮された個室であることが求められます。
  • 鍵付き書庫など: 利用者様の個人情報や事業に関する重要書類を適切に保管するための設備が必要です。

これらの設備は、事業所の運営に必要なものであり、原則として他の事業との共用は認められません。

2.2.3. 運営基準

サービス提供の具体的なルールや手順に関する基準です。(「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」第7条〜第36条より抜粋)

  • サービス提供の方針: サービスの内容や提供方法を具体的に定めます。
  • 利用料等の受領: 料金体系や徴収方法を明確にします。
  • 事故発生時の対応: 事故発生時の報告体制や再発防止策を整備します。
  • 苦情処理: 利用者様からの苦情に対応するための体制を整えます。
  • 衛生管理: 感染症予防など、衛生に関する基準を定めます。
  • 秘密保持: 利用者様の個人情報保護に関する方針を定めます。

これらの基準を満たすための「運営規程」や各種マニュアルの作成も必要です。

詳細は厚生労働省のウェブサイトでも確認できます。厚生労働省:介護関係法令・通知

2.3. 事務所と拠点確保の現実的な課題

指定申請には、事業所の所在地を明確にし、設備基準を満たす事務所を確保していることが求められます。特に、賃貸物件を利用する場合は、用途制限や大家さんの承諾が必要となるケースもあります。

  • 物件探しと契約: 指定要件を満たす物件を見つけ、賃貸契約を結ぶ必要があります。
  • 内装工事: 相談室の設置など、内装工事が必要になる場合もあります。
  • 所在地要件: 原則として、バーチャルオフィスなどでは指定を受けることはできません。実際に事業を行う場所が必要です。

事務所の確保は、資金計画や開業時期に直結するため、早めに検討を開始することが重要です。

2.4. 資金計画と開業時期の検討

事業開始には、初期費用(事務所の賃貸費用、内装工事費、備品購入費、法人設立費用など)と、開業後の運転資金(人件費、家賃、通信費など)が必要です。これらの資金をどのように調達し、いつまでに準備できるのかを具体的に計画します。

  • 資金計画の作成: 初期費用と運転資金を詳細に見積もり、自己資金、融資、補助金・助成金などの調達方法を検討します。
  • 現実的な開業時期の設定: 指定申請には通常数ヶ月の準備期間と審査期間を要します。これらを考慮し、無理のない開業スケジュールを設定することが大切です。

「利用者がいるから急ぐ」という理由だけでスケジュールを組むと、後で大きな負担となる可能性があります。まずは計画を立て、着実に準備を進めましょう。

3. 当事務所が推奨する訪問介護事業立ち上げのステップ

当事務所では、中小・零細企業の経営者様が訪問介護事業をスムーズに立ち上げられるよう、以下のステップで支援を行っております。まずはこれらの手順を一つずつ確認し、着実に準備を進めていただくことをお勧めします。

3.1. 【ステップ1】事業計画の具体化と提供サービス内容の決定

「誰に、どのようなサービスを、どのように提供するか」を明確にします。

  • ターゲット層の決定: 高齢者、障がい者、外国人、特定疾患を持つ方など、誰を主な利用者とするか。
  • サービス内容の決定: 介護保険サービス(身体介護、生活援助)を提供するのか、自費サービス(家事代行、見守りなど)を主とするのか。または両方を組み合わせるのか。
  • 理念・方針の確立: 事業を通じてどのような価値を提供したいのか、独自の強みは何かを明確にします。

この段階で、地域の介護ニーズや競合状況のリサーチも行い、事業の実現可能性を高めます。

3.2. 【ステップ2】指定要件(人員・設備・運営)の確認と確保計画

ステップ1で介護保険サービスの提供を決めた場合、このステップが非常に重要です。

  • 人員の確保: 管理者、サービス提供責任者、訪問介護員として、必要な資格を持つ人材を確保できるか、採用計画を立てます。現在の従業員の中に資格保有者がいるか、これから採用するのかを明確にします。
  • 事務所の確保: 指定要件を満たす物件(事務室、相談室)を確保できるか、具体的に調査します。賃貸契約や内装工事の必要性を確認します。
  • 運営基準の理解: サービス提供に関するルール(運営規程、各種マニュアル)を理解し、作成の準備を始めます。

この段階で、各自治体(都道府県や市町村)の介護保険事業担当課に相談し、地域の指定基準や運用について事前に確認することも有効です。地域の具体的な要件や手続きの流れを把握することで、後の手戻りを防げます。

3.3. 【ステップ3】資金計画と法人形態の検討

事業の具体的な内容が見えてきた段階で、資金計画を立て、適切な法人形態を検討します。

  • 資金計画の策定: 初期投資(物件取得費、改装費、備品費など)と運転資金(人件費、家賃、広報費など)を具体的に見積もり、資金調達方法(自己資金、金融機関からの融資、補助金・助成金など)を検討します。
  • 法人形態の検討: 株式会社、合同会社など、どの法人形態が事業内容や経営方針に適しているかを検討します。設立費用や役員の責任、意思決定の仕組みなどを比較検討します。

3.4. 【ステップ4】法人設立手続き

上記ステップ1~3で事業の実現可能性が高まり、具体的な計画が固まった段階で、初めて法人設立の手続きに着手します。

  • 定款作成: 会社の商号、目的、本店所在地、資本金、役員などを定めた定款を作成します。
  • 登記申請: 公証役場での定款認証(株式会社の場合)を経て、法務局へ設立登記を申請します。

この時点で、税務署や社会保険・労働保険関係の届出も同時に検討し、準備を進めることで効率的に手続きを進められます。

3.5. 【ステップ5】指定申請手続きと事業開始

法人設立が完了し、指定要件(人員、設備)が整い次第、指定申請の手続きを行います。

  • 必要書類の作成: 大量の書類作成が必要です。運営規程、事業計画書、収支予算書、役員名簿、従業員の資格証明書、事務所の平面図など多岐にわたります。
  • 行政機関への提出: 管轄の都道府県庁(または市町村役場)へ申請書類を提出します。
  • 実地調査・審査: 提出された書類の審査や、場合によっては事業所の実地調査が行われます。
  • 指定書の交付: 審査を通過すると指定書が交付され、晴れて事業を開始できます。

これらのステップを段階的に踏むことで、無駄なコストや手戻りを最小限に抑え、確実な事業開始を目指せます。

4. 少人数体制の経営者様へ:コストを抑え、効率的に事業を立ち上げるには

従業員30名までの小規模企業では、限られたリソースの中で事業を立ち上げる必要があります。コストを最小限に抑えつつ、効率的に準備を進めるためのポイントをいくつかご紹介します。

4.1. 無料の専門家相談窓口の活用

事業立ち上げの初期段階で、全ての疑問や不安を一人で解決しようとすると、時間と労力がかかりすぎることがあります。まずは、公的な専門家相談窓口を積極的に活用しましょう。

  • 商工会議所・商工会: 各地の商工会議所や商工会では、創業支援や経営相談を無料で行っています。事業計画の相談から、補助金・助成金に関する情報提供まで、幅広いサポートが期待できます。中小企業庁:商工会議所・商工会の活性化について
  • よろず支援拠点: 国が全国に設置している無料の経営相談所です。中小企業のあらゆる経営課題に対応しており、専門家によるアドバイスを無料で受けられます。中小企業庁:よろず支援拠点全国事務局
  • 各自治体の創業支援窓口: 都道府県や市町村によっては、創業支援のための相談窓口やセミナーを設けている場合があります。地域の特性に応じた情報や支援策が得られる可能性があります。

これらの窓口をまずは活用し、不明点を整理してから、個別の手続きに必要な専門家(当事務所のような行政書士・社会保険労務士、税理士など)に依頼する段階に進むことで、費用を抑えることが可能です。

4.2. 効率的な文書作成と管理

指定申請には多くの書類作成が必要ですが、これらの文書を効率的に作成・管理するための工夫が重要です。

  • テンプレートの活用: 自治体が提供している申請書類のテンプレートや、公開されている運営規程のひな形などを活用することで、ゼロから作成する手間を省けます。
  • デジタル化の推進: 必要な書類をデジタルデータで管理し、クラウドストレージなどを利用することで、少人数でも情報の共有や管理が容易になります。

4.3. 補助金・助成金の情報収集

事業立ち上げや雇用のために活用できる補助金や助成金は複数存在します。これらの情報を常に収集し、自社の要件に合うものがないかを確認しましょう。ただし、補助金は後払いであり、交付決定前の契約は補助対象外となるリスクがあるため(参考:中小企業庁:中小企業・小規模事業者向け補助金・支援策)、公募要領をよく確認し、計画的に申請することが重要です。当事務所でも、申請支援を行っておりますので、お気軽にご相談ください。

5. Q&A:訪問介護事業立ち上げに関するよくある疑問

訪問介護事業の立ち上げを検討されている経営者様からよくいただくご質問にお答えします。

Q1. 合同会社と株式会社、どちらで設立すべきですか?

A1. どちらの形態も訪問介護事業の指定を受けることは可能です。大きな違いは以下の点です。

  • 合同会社: 設立費用が安く(登録免許税6万円~)、役員の責任範囲が限定的で、意思決定が柔軟に行える特徴があります。経営者様ご自身が主な出資者であり、少人数で事業を行う場合に適しています。
  • 株式会社: 設立費用が高く(登録免許税15万円~)、会社の信用度が高いとされる傾向があり、将来的な資金調達や事業拡大を目指す場合に選択されることが多いです。

当事務所では、経営者様のご意向、資金状況、事業規模、将来の展望などを詳しくお伺いした上で、最適な法人形態をご提案させていただきます。

Q2. 指定申請にはどのくらいの期間が必要ですか?

A2. 指定申請の準備から実際に指定を受けるまでには、一般的に3ヶ月から6ヶ月程度の期間を要すると考えられます。これは、人員の確保、事務所の選定と改修、必要書類の作成、行政機関への提出、審査、実地調査などの工程があるためです。特に、人員の採用には時間を要する場合があります。自治体によって審査期間や手続きの流れが異なる場合もありますので、早めに管轄の行政機関に確認することが重要です。

Q3. 従業員を確保できない場合、どうすれば良いですか?

A3. 人員の確保は、指定申請の最大のハードルとなることが少なくありません。もし開業時までに必要な資格保有者を確保できない場合は、指定を受けることができません。このような状況では、以下の選択肢が考えられます。

  • 採用活動の強化: 採用媒体の活用、ハローワークへの求人、地域の介護系学校との連携などを強化し、計画的に採用を進めます。
  • 開業時期の見直し: 人員確保の目処が立つまで、開業時期を延期することも現実的な選択肢です。無理に事業を開始しようとすると、指定を受けられないだけでなく、後の運営にも支障をきたす可能性があります。
  • 自費サービスからの開始: 介護保険サービスへの指定を一旦見送り、まずは指定が不要な自費サービスから事業を開始し、その間に人員を育成・確保する戦略も考えられます。人員が揃い、事業基盤が安定した段階で介護保険サービスへの指定を目指すことも可能です。

人員計画は、社会保険労務士の知見が活きる分野です。当事務所でも採用に関するご相談を承っておりますので、お気軽にご相談ください。

6. まとめ:遠回りに見えて最短の道

訪問介護事業の立ち上げにおいて、「利用者がいるから急ぎたい」というお気持ちはよく理解できます。しかし、その気持ちが先行して「とりあえず会社を作る」という行動に出てしまうと、結果として時間や資金を無駄にし、遠回りになってしまう可能性が高いことをお伝えしました。

最初にやるべきことは、合同会社や株式会社の定款作成ではありません。まずは、提供する「事業内容」を明確にし、介護保険法に基づく「指定の要否」、「人員基準」、「設備基準」などの厳しい要件をクリアできるかを徹底的に確認することです。

これらの事業要件を一つひとつ整理し、具体的な準備を進めた結果として、「法人設立が必要なのか」「いつ設立すべきか」「いつ開業できるのか」という現実的な道筋が見えてきます。

当事務所では、社会保険労務士と行政書士の両資格を持つ専門家として、労務・人事の視点から人員計画を、許認可の視点から指定申請の準備を、そして経営全体の視点からコストを抑えつつ効率的に事業を立ち上げるための具体的なアドバイスを提供しています。

急いでいる案件ほど、一度立ち止まって、事業の根幹部分を整理することが重要です。それが結果として、最も遠回りに見えて、最も確実で最短の成功への道となることを、当事務所は確信しております。訪問介護事業の立ち上げでお困りの際は、ぜひ一度当事務所までお気軽にご相談ください。

本記事の内容は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の事案については必ず専門家にご相談ください。

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