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草刈り・剪定の入札相談は「発注区分」から確認を!中小企業経営者が陥る落とし穴と対応策

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2026.07.05
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この記事の監修

社会保険労務士 行政書士 公認 不動産コンサルティングマスター

松原 元

平成23年12月に社会保険労務士登録、平成25年5月に行政書士登録し、ダブルライセンスで労務・社会保険関係から建設業、宅建業、産廃等の 許認可の取得・維持までをワンストップで対応可能。資金繰りのサポートも行っており、200件以上の融資支援実績を持つ。

目次

入札案件で迷う中小企業経営者様へ:最初に見るべきは「発注区分」です

「市役所の案件に入札したいので、急いで手続きをお願いします」

当事務所には、このようなご相談が少なからず寄せられます。特に造園業や植栽管理業を営む中小企業様では、草刈り、剪定、緑地管理、植栽工事、公園整備など、業務内容が多岐にわたるため、公共工事の入札参加に向けて「何から手をつければ良いか」と悩まれるケースが少なくありません。

しかし、このようなご相談をいただいた際に、私がまず確認するのは、その案件が「業務委託」に該当するのか、それとも「建設工事」に該当するのか、という点です。この「発注区分」を誤って認識すると、必要な手続き、必要な資格、そして全体のスケジュールが大きく変わってしまう可能性があります。

本記事では、従業員30名までの中小・零細企業が公共工事の入札に参加する際に、特に注意すべき「発注区分」の重要性とその確認方法、そして陥りやすい失敗や現実的な対応策について、社会保険労務士と行政書士の立場から解説いたします。

【結論】入札参加の鍵は「発注区分」にあります

公共工事の入札参加を検討する際、中小企業の経営者様が最初に確認すべきは、案件の「発注区分」です。草刈りや剪定といった業務が、自治体によって「業務委託(役務提供)」として発注されるのか、それとも「建設工事」として発注されるのかによって、必要となる資格や手続きが全く異なります。

  • 業務委託(役務提供)の場合:原則として建設業許可や経営事項審査は不要で、役務・委託の入札参加資格が必要となります。
  • 建設工事の場合:建設業許可(造園工事業など)、経営事項審査、そして建設工事の入札参加資格が必要となるのが一般的です。

この発注区分を明確にしないまま、焦って建設業許可の取得や経営事項審査の申請を進めても、目的の案件には参加できない可能性や、不要なコストが発生するリスクがあります。まずは案件の正確な要件を把握することが、円滑な入札参加への第一歩となります。

よくあるご相談:「市役所の案件に入札したいが、何から手をつければ?」

当事務所にご相談いただく中小企業の経営者様の中には、以下のようなお悩みをお持ちの方がいらっしゃいます。

「草刈り・剪定は建設業許可不要?」といった疑問の声

ある造園会社の経営者様は、法人設立から数年が経ち、主に個人宅の庭木剪定や公園の草刈り、公共施設の植栽管理などを手掛けていらっしゃいました。これまでは民間の依頼が中心でしたが、市役所の知人から公共案件の情報を得て、入札参加を検討し始めたとのことでした。

経営者様は、「草刈りや剪定なので、建設業許可は不要だと思っていました」と話されていましたが、市役所からは「案件によっては建設業許可や経営事項審査が必要」と言われ、混乱されている様子でした。特に、経営事項審査と入札参加資格の違いがよく分からず、「とにかく来月の案件に間に合わせたい」というご意向でした。

この時点では、市の案件内容はまだ正式に公表されておらず、草刈りや剪定などの維持管理業務なのか、公園整備や植栽工事を含む建設工事なのかが不明な状況です。

過去の工事経験が足かせになる可能性

さらに詳しく会社の状況を確認すると、過去の売上には庭木剪定や草刈りの管理業務が多い一方で、外構工事業者の下請けとして、植栽工事、支柱設置、土壌入れ替えを含む工事も実施されていました。1件あたりの金額は100万円から400万円程度が多かったものの、過去に消費税込みで520万円の外構植栽工事を請け負った可能性があることも判明しました。

この経営者様は、前職の造園会社で10年以上勤務されており、豊富な経験をお持ちですが、退職時に元勤務先との間にトラブルがあり、経験証明の取得が困難な状況であるとのことでした。専任技術者の候補は経営者様ご自身ですが、関連する資格は保有されていませんでした。

このような状況では、「来月の入札に間に合うか」という短期的な目標だけでなく、企業の現状と将来の事業展開を深く見据えた整理が不可欠となります。

「業務委託」か「建設工事」か?発注区分が手続きを大きく左右します

入札参加を検討する際に最も重要なのは、案件の「発注区分」を正確に理解することです。同じ「緑地管理」という言葉でも、発注区分によって必要な手続きが大きく異なります。

業務委託(役務提供)とは

業務委託とは、自治体が特定の業務を外部の事業者に委託する契約形態です。役務提供契約と呼ばれることもあります。草刈り、剪定、清掃、警備、設備の保守点検など、継続的な維持管理やサービスの提供がこれに該当することが多いです。

業務委託として発注される案件は、原則として建設業許可は不要です。代わりに、自治体ごとの「役務・委託等入札参加資格」を申請することになります。この資格には、企業の経営状態や履行能力が審査されますが、建設業許可や経営事項審査とは異なる基準が適用されます。

建設工事とは

建設工事とは、建設業法(e-Gov法令検索:建設業法)に定められた29業種のいずれかに該当する工事を指します。造園工事業は、この建設工事の一種です。

建設業法第二条第一項では「建設工事」を「土木、建築その他工作物の建設、改造、維持、修繕、除去、解体、設備の設置等を行う事業」と定義しています。また、同法第三条第一項の規定により、建設工事を請け負う場合は、原則として国土交通大臣または都道府県知事の許可が必要です。ただし、同条ただし書きおよび建設業法施行令第一条の二により、請負金額500万円未満(建築一式工事の場合は1,500万円未満または延べ面積150㎡未満の木造工事)の「軽微な建設工事」については、許可が不要とされています。

植栽工事、公園整備、土壌改良、支柱設置など、工作物の建設や改造、修繕を伴う場合は、建設工事として整理される可能性が高くなります。この場合、造園工事業などの建設業許可、経営事項審査(公共工事を受注するために必要な審査)、そして建設工事の入札参加資格が必要となるのが一般的です。

同じ「緑地管理」でも、発注区分で必要な手続きが変わる理由

例えば、「公園の緑地管理業務」という案件があったとします。この案件が単に草刈りや樹木の剪定を指すのであれば、業務委託に分類される可能性が高いでしょう。しかし、同じ「公園の緑地管理」であっても、老朽化した遊具の撤去・新設、新たな植栽帯の造成、園路の舗装工事などが含まれる場合は、建設工事に分類されることになります。

発注者である自治体は、その案件の主たる目的や内容によって、最適な契約形態を選択します。そのため、案件の名称だけで判断するのではなく、必ずその内容(仕様書案など)を詳細に確認することが不可欠です。

ここを確認しないまま、

  • 「とりあえず入札参加資格を取りましょう」
  • 「とりあえず経営事項審査を受けましょう」
  • 「とりあえず建設業許可を申請しましょう」

と進めるのは、時間、労力、そして費用を無駄にするリスクが伴います。

中小企業が陥りやすい3つの「よくある失敗」

入札参加を検討する中小企業経営者様が、特に注意すべき「よくある失敗」を3つご紹介します。

失敗1:経営事項審査と入札参加資格を混同してしまう

「経営事項審査を受ければ、市の入札に自動的に参加できる」と考えてしまう経営者様がいらっしゃいます。しかし、これは誤解です。

  • 経営事項審査(経審):公共工事の入札に参加を希望する建設業者が必ず受けなければならない、企業の経営状況や工事実績などを評価する審査です(建設業法第二十七条の二十三)。
  • 入札参加資格:各自治体が定める資格基準を満たし、その自治体の入札に参加するための登録制度です。

つまり、経営事項審査は「公共工事に参加するための共通の評価基準」であり、入札参加資格は「特定の自治体の入札に参加するためのゲートウェイ」と考えられます。建設業許可を持たない会社が経営事項審査だけを受けることはできませんし、経営事項審査を受けても、別途各自治体への入札参加資格申請が求められます。それぞれが独立した手続きであり、混同すると申請漏れや機会損失につながる可能性があります。

失敗2:案件内容が未確定なのに、焦って許可申請を進める

「来月の案件に間に合わせたい」というお気持ちから、案件内容が未確定な段階で造園工事業の許可申請を急いでしまうケースも散見されます。

もちろん、将来的に消費税込み500万円以上の造園工事を請け負う可能性があるなら、建設業許可の取得は重要な経営判断です。しかし、特定の来月の市案件に参加することが目的なのであれば、まずはその案件の参加要件を確認することが最優先です。もしその案件が業務委託であり、建設業許可が不要な場合、焦って許可申請を進めても、間に合わない可能性や、不必要なコストを投じてしまう可能性があります。

失敗3:過去の軽微な工事を超える請負実績を見過ごす

過去に消費税込み500万円以上の建設工事を請け負っていた可能性がある場合、建設業許可なしにその工事を実施していたとすれば、「無許可営業」と見なされるリスクがあります。建設業法第十二条では、軽微な建設工事を超える請負工事を無許可で行うことを禁止しています。無許可営業が発覚した場合、監督処分の対象となるだけでなく(建設業法第二十八条)、社会的信用を失うことにもなりかねません。

「昔のことだから問題ないだろう」と安易に判断せず、過去の請負契約の内容、請求書、金額などを改めて確認し、それが本当に建設工事だったのか、消費税抜きの金額で軽微な工事の範囲内だったのかを精査することが重要です。

当事務所が提案する、中小企業のための問題整理ステップ

このようなご相談を受けた際、当事務所では、経営者様のお話を丁寧に伺いながら、以下のステップで現状を整理し、現実的な解決策をご提案いたします。

ステップ1:市役所案件の正確な情報収集

まずは、検討されている市役所の案件について、可能な限り正確な情報を収集します。正式公告前であっても、市の契約課への問い合わせや、過去の同種案件の公告資料から、ある程度の方向性を確認できる場合があります。

  • 案件の発注区分:業務委託なのか、建設工事なのか。
  • 公告予定日:いつ正式に公告される予定か。
  • 参加要件:建設業許可の有無、経営事項審査の要否、入札参加資格の登録区分など。
  • 登録の受付期間:入札参加資格の申請受付はいつまでか。随時受付の有無。
  • 現実的な参加可能性:現状から来月の案件に間に合う可能性の有無。

ステップ2:会社状況の丁寧な確認

次に、貴社の現在の状況と建設業許可の取得可能性について、多角的に確認を行います。

  • 建設業許可の有無と法人情報:現在許可をお持ちか、法人設立日、決算期など。
  • 専任技術者候補:経営者様ご本人または他の従業員の中に、建設業法第七条第二号で定められる要件(建設工事に関する資格または実務経験)を満たす方がいるか。
  • 経験証明の可能性:もし実務経験で専任技術者の要件を満たす場合、前職の会社から経験証明書(様式第九号)を取得できるか。難しい場合の代替資料(請求書、契約書、給与明細、健康保険証の写しなど)の準備可能性。
  • 経営業務の管理責任者等:建設業法第七条第一号で定められる、適切な経営経験を有する常勤役員等がいるか。
  • 財産的基礎:建設業法第七条第三号で定められる、経営状況を示す一定の要件(自己資本500万円以上または資金調達能力)を満たしているか。直近の決算書等で確認します。
  • 欠格要件の有無:建設業法第八条に規定される欠格要件に該当しないか。
  • 社会保険加入状況:健康保険、厚生年金保険、雇用保険の適用事業所としての加入状況。

ステップ3:過去工事のリスクと将来展望の整理

過去に請け負ったとされる消費税込み500万円超の工事について、詳細な確認を行います。また、今後の事業展開についても見通しを立てます。

  • 過去工事の事実確認:契約書、請求書などの資料から、その工事が建設工事に該当するか、維持管理業務に該当するか。請負金額は消費税込みか税抜きか、軽微な建設工事の範囲を超えていたかなどを確認します。これが無許可工事であった場合、今後の事業運営に重大な影響を及ぼす可能性があります。
  • 将来的な許可取得の要否:来月の案件参加の目的とは別に、将来的に消費税込み500万円以上の建設工事を請け負う可能性があるか、そのために建設業許可を取得すべきか否かを検討します。
  • スケジュールと優先順位:「来月の案件に間に合わせたい」というご希望と、制度上の現実、そして貴社の長期的な経営戦略を考慮し、最も現実的かつ効果的な手順と期限を明確にいたします。

中小企業経営者様が最初に確認すべき3つの重要ポイント

これまでの議論を踏まえ、中小企業の経営者様が、入札参加を検討する際に「最初に」確認すべき3つのポイントを整理します。

ポイント1:市案件の発注区分を正確に把握する

最も重要なのは、検討している市案件が「業務委託」なのか、「建設工事」なのかを明確にすることです。ここが分からなければ、その後の手続きや準備が全て無駄になる可能性があります。

  • 草刈り、剪定、清掃など、純粋な維持管理や役務提供が主たる内容であれば、業務委託の可能性があります。
  • 植栽工事、土壌改良、支柱設置、公園施設の新設・改修など、工作物の建設・修繕を伴う場合は、建設工事の可能性があります。

まずは案件の公告、仕様書案などを入手し、内容を精査してください。不明な場合は、発注者である自治体の担当部署(契約課など)に直接問い合わせて確認することも重要です。

ポイント2:参加要件(必要な資格と受付期間)を特定する

案件の発注区分が判明したら、その案件に参加するために具体的にどのような資格が必要で、いつまでに申請を終える必要があるのかを特定します。

  • 市の入札参加資格が必要か、必要であればその登録区分(建設工事か、役務提供か、物品供給かなど)。
  • 建設業許可が必要か、必要であればどの業種(造園工事業など)か。
  • 経営事項審査が必要か。
  • これらの資格の申請受付期間はいつまでか。随時受付は可能か。

これらの情報は、自治体のウェブサイト、入札参加資格申請要領、または担当部署への問い合わせで確認できます。特に受付期間は厳守が必要ですので、早期の情報収集を心がけてください。

ポイント3:自社の許可取得要件を具体的に検討する

もし案件が建設工事であり、建設業許可が必須と判明した場合、貴社がその許可を取得できる要件を満たしているかを具体的に検討します。

  • 専任技術者:常勤の役員または従業員の中に、造園工事業に関する所定の資格(例:一級・二級造園施工管理技士)を持つ者、または10年以上の実務経験(特定建設業許可の場合は20年以上)を持つ者がいるか。実務経験で申請する場合は、その証明資料(契約書、注文書、請求書、工事写真など)の準備が可能か。
  • 経営業務の管理責任者等:役員の中に、適切な経営経験を持つ常勤者がいるか。
  • 財産的基礎:自己資本や資金調達能力など、会社の財務状況が許可要件を満たしているか。

特に専任技術者の実務経験証明は、中小企業において課題となることが多いポイントです。前職との関係や、過去の書類保管状況を早めに確認し、必要に応じて行政庁に相談することも有効です。

なぜ「急ぎの書類作成」が危険なのか?手続きの適切な順序

「来月の案件に間に合わせたい」というお気持ちは理解できますが、闇雲に申請書類の作成を急ぐことは、かえって遠回りになる可能性があります。適切な順序で手続きを進めることが重要です。

入札参加資格の「区分」を誤るリスク

入札参加資格には、建設工事、業務委託・役務提供、物品・役務など、複数の区分が存在します。例えば、業務委託の案件に参加したいのに、建設工事の入札参加資格を申請しても、目的の案件には参加できません。

自治体によっては、入札参加資格の区分ごとに申請要件や提出書類が異なります。区分を誤って申請してしまうと、審査に通らなかったり、登録できたとしても希望する入札に参加できないといった事態が生じ、無駄な時間と労力がかかってしまいます。

経営事項審査は建設業許可が前提です

経営事項審査は、公共工事を直接請け負おうとする建設業者が受けなければならない審査であり、建設業許可を取得していることが前提となります。つまり、建設業許可を未取得の会社が、いきなり経営事項審査だけを単独で受けるという手続きは原則としてできません。

建設業許可の取得には、専任技術者や経営業務の管理責任者、財産的基礎などの要件を満たす必要があり、その準備には一定の期間を要します。経営事項審査は、これらの許可取得後のステップとして位置付けられます。

関連法規として、公共工事の入札契約の適正化の促進に関する法律(入札契約適正化法)(e-Gov法令検索:入札契約適正化法)や、地方自治法(e-Gov法令検索:地方自治法)なども公共工事の契約手続きに関連する重要な法令です。

専任技術者の「経験証明」が大きな壁となることも

建設業許可を取得する際の要件の一つである「専任技術者」は、多くの中小企業にとって課題となりやすいポイントです。特に、資格をお持ちでない場合、過去の実務経験をもって要件を満たすことになりますが、その経験を証明するための資料(契約書、請求書、工事請負契約書、工事写真など)を準備する必要があります。

前職の会社との関係が悪化している場合や、長期間前の書類が手元にない場合など、経験証明の取得が困難となるケースも少なくありません。このような場合、代替資料の有無を行政庁と相談しながら確認することになりますが、その確認作業自体にも時間を要します。

中小企業経営者様向け:入札参加に向けた実務チェックリスト

入札参加に向けた準備を始めるにあたり、経営者様ご自身または少人数の事務担当の方でも確認しやすいよう、実務上のチェックポイントを以下にまとめました。まずはこれらの項目を洗い出し、現状を整理することから始めてみてください。

  • 市役所案件に関する情報
    • 案件名、公告予定日、正式公告の有無
    • 発注区分(業務委託か建設工事か)
    • 仕様書案の有無、過去の同種案件の公告資料
    • 入札参加資格の登録区分(建設工事、役務提供・維持管理など)
    • 経営事項審査が必要か、建設業許可業種の指定があるか(造園工事業など)
    • 市の入札参加資格申請の受付期間、随時受付の有無
  • 貴社に関する情報
    • 現在お持ちの入札参加資格の有無
    • 建設業許可の有無、法人設立日、決算期、直近の決算書
    • 納税証明書の取得可否
    • 健康保険、厚生年金保険、雇用保険の加入状況
    • 過去の工事経歴に関する資料(契約書、請求書、工事写真など)
    • 消費税込み500万円以上の工事経験の有無とその詳細(契約書、請求書の内容、建設工事か維持管理か、請負金額は税込か税抜きか)
    • 代表者様の前職経験に関する情報(勤務期間、担当業務内容)
    • 前職の会社から経験証明書を取得できる可能性、代替資料の有無
    • 関連資格の有無
    • 専任技術者候補、経営業務の管理責任者等候補
    • 会社の財産的基礎(自己資本額、資金調達能力など)
  • 今後の進め方に関する方針
    • 来月の案件に間に合わない場合の代替案や方針
    • 短期的な目標と長期的な事業戦略の整理

これらの項目を一つずつ確認していくことで、現状と課題が明確になります。不明な点や判断に迷う箇所があれば、早めに専門家にご相談いただくことをお勧めします。例えば、商工会議所や行政書士会などで無料相談窓口を設けている場合もありますので、そういった公的な支援を活用するのも良いでしょう。

Q&A:入札参加に関するよくある疑問

中小企業の経営者様からよくいただく、入札参加に関するご質問にお答えします。

Q1: 建設業許可を持っていれば、全ての公共工事に入札できますか?

A1: いいえ、原則として建設業許可を持っているだけでは全ての公共工事に入札できるわけではありません。建設業許可は、建設業を営むための基本的な要件ですが、公共工事の入札に参加するには、さらに「経営事項審査」を受け、その上で各自治体等の「入札参加資格」を取得する必要があります。入札参加資格は、自治体ごとに登録区分や申請期間が異なるため、参加を希望する案件や発注者の要件を個別にご確認いただくことが大切です。

Q2: 経営事項審査の有効期間はありますか?

A2: はい、経営事項審査の結果は、審査基準日(審査対象とする事業年度の終了日)から1年7ヶ月間有効とされています。この期間を過ぎると、その審査結果は失効し、新たに経営事項審査を受け直す必要があります。継続的に公共工事の入札に参加を検討されている場合は、有効期間を意識して計画的に審査を受けておくことが重要です。建設業法施行規則第十八条の四に詳細が定められています。

Q3: 従業員が少ない会社でも、公共工事の入札に参加できますか?

A3: はい、従業員が少ない中小企業でも公共工事の入札に参加することは可能です。公共工事の入札は、企業の規模だけで参加可否が決まるわけではありません。建設業許可、経営事項審査、入札参加資格などの要件を満たし、適切な業種区分で登録されていれば、規模に関わらず入札に参加する機会があります。ただし、要件の中には「専任技術者」のように常勤を求めるものもありますので、少人数の体制でも要件を満たせるかを確認することが重要です。当事務所では、少人数の体制でも対応可能な、現実的な準備方法についてアドバイスを行っております。

まとめ:優先すべきは「発注区分」と「参加要件」の確認です

公共工事の入札参加を検討する中小企業経営者様にとって、「来月の案件に間に合わせたい」というお気持ちは大変よく理解できます。しかし、そのお気持ちだけで性急に書類作成や申請を進めるのは、回り道になる可能性や、無駄なコストを招くリスクが伴います。

最も優先すべきは、以下の点を明確にすることです。

  • 検討している案件の「発注区分」が業務委託なのか、建設工事なのか。
  • その案件に参加するために、建設業許可が必要なのか、経営事項審査が必要なのか。
  • 入札参加資格はどの区分で、いつまでに申請が必要なのか。

これらの基本情報を正確に把握した上で、貴社の現在の状況と照らし合わせ、建設業許可の取得可能性や、過去の請負実績に潜むリスクを慎重に整理することが不可欠です。

急ぐ気持ちは分かりますが、公共案件のルールは厳格です。必要な資格と受付期限を外してしまえば、参加の機会は失われてしまいます。当事務所は、この順番で情報を整理し、貴社にとって最も現実的で、かつリスクを最小限に抑えた上で、公共工事入札への道筋をご説明いたします。まずは、お気軽にご相談ください。

当事務所が中小企業経営者様をサポートできること

当事務所は、社会保険労務士と行政書士のダブルライセンスを保有する専門家として、従業員30名までの中小・零細企業の経営者様を多角的にサポートしています。今回の記事で述べたような公共工事の入札参加に関するご相談はもちろん、以下のような幅広い課題に対応可能です。

  • 建設業許可、各種許認可申請のサポート:複雑な許可要件の確認から申請書類の作成、行政庁との折衝まで一貫して支援いたします。
  • 経営事項審査、入札参加資格申請の支援:必要書類の準備や申請手続きの代行を行い、円滑な入札参加をサポートします。
  • 労務・人事に関するご相談:就業規則の作成・見直し、労働契約、社会保険の手続きなど、人事労務全般の課題を解決します。
  • 補助金・助成金の活用支援:貴社の事業内容に合致する補助金・助成金の情報提供から申請手続きまでサポートし、経営コストの最小化に貢献します。
  • 契約書作成・リーガルチェック:企業間契約や労務関連契約の作成・確認を行い、法的リスクを低減します。

中小企業経営者様が本業に専念できるよう、当事務所が法務・労務の両面から、費用対効果の高いご支援を提供いたします。まずはお気軽にご連絡ください。

本記事の内容は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の事案については必ず専門家にご相談ください。

この記事は、建設業許可、経営事項審査、入札参加資格に関する初回相談をどのように整理するかを検討するための一般的な実務メモです。実際の許可要否、案件区分、経審の要否、入札参加資格の登録区分、造園工事業の該当性、必要資料、受付期限は、個別事情、発注者の公告内容、自治体の運用、行政庁の取扱いにより異なります。具体的な案件では、最新の公告、入札参加資格申請要領、建設業許可の手引き、提出先窓口の確認を前提に判断する必要があります。

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